日建設計

コンピューターを使えば、人間では不可能な回数のシミュレーションを行い、多くのデザイン案を検討することができるようになり、そこから最適なものを選ぶことが可能になります。そして3Dプリンターの技術が発展すれば、データをそのまま使って特注の建築パーツを低コストでつくれるようになり、本当に自由に欲しい建築、望まれる建築が実現できるようになると考えます。 コンピューターがデザイン案を出すというと、無機質で冷たい建築になりそうなイメージがありますが、決してそうではありません。さまざまな条件をまとめて多くの人が求めるものを導くわけですから、人間が頭の中で整理して単純な形をデザインするよりも、もっと、人々に愛される形が提案でき、むしろ人間味あふれるものになるかもしれません。 きっと将来は、たくさんの条件やひとりひとりの要望に最適にデザインされた建築が、今よりもっと無駄なく低コストでつくれるようになるのではないでしょうか。そして難しいことや、面倒で時間がかかることはコンピューターに任せて、人間も建築ももっと自由でクリエイティブになれるのではないでしょうか。